わが子に貼りかけたレッテルを回避できた話

ジージョ(6歳年長)が保育園で習ってきた折り紙でつくる雪の結晶を、家でもやり始めたんですが、うまく折ることができません。

2~3回やってうまくいかず、「もう一回しよう!」と元気に言うので、「五線譜ノートに音符を書いてうまくいかないときは泣いちゃうのに、なんで雪の結晶は何回もチャレンジできるの?」とたずねてみました。(※五線譜ノートのエピソードは、下記をご覧ください)

励ますより前に観察せよ書くこととタイプすることの「失敗のコスト」

この質問に、ジージョは「消しゴムで消したりしなくていいから」と答えました。

言われてみれば、濃い鉛筆で力を入れて慎重に音符を書くと、消しゴムで消すときなかなかキレイには消せません。力を入れすぎると紙がグシャッとしてしまいます。

この音符を書く宿題で、ジージョがとにかくお手本のように正確に書くことにこだわって、うまく書けない度に泣いたり挫けたりすることにイライラしてしまい、こんなことで子も親もイヤな気持ちになるならピアノなんて行かなくていいと思っていました。

ジージョが正確に書くことにこだわる理由をたずねることもなく、ただただ「そんなに正確に書けなくても大丈夫」「先生もそこまで求めてない」といった励まししかしていませんでした。

しかし、ジージョが自分で泣いてしまう理由を口にして、この「もう一度やることの手間」が原因なのなら、ページ数の多いノートを買うか、五線譜の紙をたくさんコピーしてそれに書くようにして、消さずに済むようにすればいいんじゃないかというアイデアが浮かびました。

大人でも失敗したものごとをもう一度二度とやるのは億劫なものですが、やり直すことの手間がない・低く済むのであれば、やり直さないでも何度もチャレンジできる方法でやればいいように思います。

消しゴムで消すことの意義や価値と、ストレスなく音符を書くことの意義や価値とを天秤にかけると、今は後者の方がいいかと思うのですが、次に音符を書く宿題があったとき、一度試してみようと思います。

雪の結晶の折り紙に何度かチャレンジするジージョを間近で見て、音符を書く宿題との「比較」を見出し、直接言葉を交わさなければ、このように考えることはできなかったので、とてもラッキーでした。そしてまた、レッテルを貼ってしまうところでした。

わが子に貼ってしまったレッテルをどう剥がすことができるのか?

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