体験サービスの予約、手配をシンプルにするためのシステム考察顛末
先月、妻に誕生日プレゼントとしてホテルのエステ&ランチを贈ったのですが、
情報収集から実際に妻にプレゼントを贈るまでに大変手間取りました。
喜んでもらいたいプレゼントを手配する行為、過程は楽しいものであってほしいと思いますが、
なぜそれができないのか?
どすうれば面倒な手間を省くことができるのか?
といった事を、ホテル及びホテル内テナント側の対応状況等を鑑みて考えてみました。
■モールの情報では不十分。オウンドメディアで買いたい、予約したい。
妻にホテルのエステをプレゼントするのは今回が2回目。
前回はOZmallに掲載されているプランの中から選んで贈りました。
(参考記事:『なに贈る?乳幼児を育てている奥さんへのプレゼント』)
当時は娘が1才になったばかりで、授乳の時間や寝かしつけ等のリズムをできるだけ崩したくないという理由から、行ける場所や時間に制限があり、数あるプランの中からわずかな候補を選び出しました。
今回、意図してOZmallを選んだ訳ではありませんが、「東京」「ホテル」「エステ」「ランチ」でググると、一番最初にOZmallが表示されるので同サイトでプランを探したところ、その内容が前年掲載されていたものと変わり映えがしていませんでした。
(ホテルの数に限りがあるので、変わり映えしないのはむしろ普通かも知れませんが)
そこで、OZmallではなく、各ホテルのWebサイトでプランを検索してみようと、「東京」「ホテル」「エステ」「ランチ」でググった結果で表示された各ホテルのプランを一サイトずつ調べて問合せてみることにしたのです。
■電話対応力(コールセンターの力量)でこんなに差がつくのか!?
問合せするにあたっての私の希望条件を整理します。
ちなみに、この情報収集を始めたのが妻の誕生日のわずが5日前。
人気の集中する土曜日のお昼時間帯ですから、予約を取るのは難しい状況です。
では、上記条件で問い合わせた都内3軒の某ホテル及びホテルテナントの対応をご覧頂きましょう。
まずは渋谷駅直結のホテル内のスパに電話。
ここでの不満は、客の要望はわかっているので、客に電話をさせるのではなく、店舗間で予約可否確認を取ってもらえれば、大変楽になるのになぁ、という点です。
(※問合せ店舗は同一企業により運営されています)
次に問合せたの、は東京タワーと並ぶように立つロケーションの良いホテル内のスパ。
ここでの不満は、ホテルAと同じく、客の要望を既に聞いているのであれば、客の名前と電話番号だけを聞くのではなく、その要望を休業日の店舗スタッフに伝えておけば、客が翌日同じ希望条件を繰り返し伝えずに済むのになぁ、という点です。
最後に問い合わせたのはホテル界の御三家に数えられるホテルのスパ。
ここでの不満は一切ありません。
むしろ、私の要望をくみ取った上で代案を提示してくれた事で、条件には少し合いませんでしたが、「このホテルにしようかな」と迷ったくらいです。
最終的にお断りしましたが、次に同じようなプレゼントをする時はこのホテルにしようと思いました。
(電話しながら、その対応能力に「さすがやな!」と感嘆したほど)
電話を受けるスタッフ(コールセンタースタッフ)の力量によって、客の条件に合っていなかったとしても、受注に至らせることがあるのだろうという事を実感しました。
この時点で、ホテルAでは予約ができず、ホテルCは条件が合わずお断り。ホテルBの電話を待つ、という状況でした。
■電話じゃなくてメールで済ませてくれ!
一夜明けて、ホテルBのスパテナントスタッフから電話連絡以降のやり取りをご覧ください。
ここでの不満は、予約のやり取りを電話ではなくてメールで済ませたいという事です。
私から希望したためやり取りはメールで行いましたが、
メールアドレスを伝える時の手間や、打合せ中等で電話が受けられず折り返し電話をする手間を考えると、メールでのやり取りが(平日の社会人や学生にとっては)最も効率的なのではないでしょうか?
さて、料金の事前振込が可能となり、その振込先情報が手紙で届くのを待っておりましたが、
スパ予約前日(金曜)になっても手紙が届きません。
振込時間が遅れると銀行のシステム処理上、土曜日に振込確認が取れなくなってしまいます。
慌ててホテルBのスパに電話をかけた所、誰も電話に出てくれません。
時間を空けても、まだ出ない!
そこで、今度はホテルの代表番号にかけました。
(そのやり取りは以下のような感じです)
ここでの不満は、スタッフ全員が施術中だと留守電にもならず電話が鳴りっぱなし状態になるという事。
これはマズイですよね。。
ホテルのフロントから、私が予約した「エステ&ランチ」プランで利用するレストランスタッフに連絡がいき、以降の連絡はレストランスタッフと行う事になりました。
その後、レストランスタッフからメールで振込先情報を送ってもらい、
念のため振込確認が取れたら電話連絡をくれるよう依頼し、予約前日の20:00前にお金を振り込みました。
振り込んだ後は妻へのプレゼントチケットをフォトショで作り、DPEショップでプリントしてプレゼントカードにするという手仕事を行い、ようやく妻にプレゼントする事ができたのです。
(参考記事:『なに贈る?職場復帰後の奥さんへのプレゼント』)
さて、ホテルBに問合せてからお金を振り込むまでのやり取りを、あらためて振り返りましょう。
・・・手間、かかりすぎやろ!
足かけ4日にわたって電話、メールを使い、担当者が入り乱れてのやり取り。
自分の情報弱者ぶりというか段取りの悪さに愕然とすると共に、
私と同じように手際の良くないユーザーがこうしたサービスを使おうとした時のホテル(コールセンター、電話スタッフ)側の対応のまずさ、冗長さといった課題をどうにか解決できないものかと考えました。
ここでの手間を省略できれば、妻へのギフトカードをもっと凝った作りにできるかも知れないし、その他の準備に時間をかけることができるはずです。
(ぶっちゃけ、ラクしたいしな!)
■ああああ
という訳で、この課題を解決するための方法を考えてみたいと思います。
まず、私が今回のプレゼント情報収集から振込までに感じた課題を整理します。
こうした課題を解決するシステム(サービス機能)案を、
『モール、ホテルサイト関係なく一括で自動的に予約確認が取れ、メールベースでやり取りできる、予約代行システム。』
とし、
最近GoogleとChromeが便利だなーと感じているので、Chromeの拡張機能として下図のように考えてみました。
宿泊や病院予約システムをイメージして頂ければわかりやすいと思いますが、
*モールやオウンドメディアに関係なく一括問い合わせができる事。
*ある程度のやり取りがユーザーとサービサー側共に自動で行える事。
といった点がポイントになります。
このシステムはホテル側にも以下のような導入メリットがあります。
また、このシステムであれば今回の私のようなホテルサービスだけではなく、まだシステム化されていないその他の体験系サービス等への応用も可能ではないでしょうか。
でもまぁ、こういうサービスはクレジットカードのゴールドメンバーや、高級車のオーナー等になれば生身のコンシェルジェが対応してくれるので、そんくらい稼げばいいという話でもありますが。。
世の中にはリンク先のようなコールセンターのための専門サービスやコールセンタースタッフのためのマナー研修などが数多あるようですが、もっとシンプルにサービスの提供者と受益者双方がラクに、気持ち良くやり取りのできるシステムができると良いですね。
(弊社で企画開発しますので、ご興味もって頂ければお気軽に下記アドレスまでご連絡下さいませ)
takaho78@gmail.com
追記:2014年2月26日
下記のブログは今回考えた完全に機械的に行うのではなく、人力を組み合わせて見ては?という提案で、非常に面白かった
『答えを見つけるプロセスを楽しむエージェンシーモデルの提案』
※本稿における参考記事
『督促電話でも「感動体験」を追求するアメックス』
http://business.nikkeibp.co.jp/article/opinion/20131220/257385/?rt=nocnt
情報収集から実際に妻にプレゼントを贈るまでに大変手間取りました。
喜んでもらいたいプレゼントを手配する行為、過程は楽しいものであってほしいと思いますが、
なぜそれができないのか?
どすうれば面倒な手間を省くことができるのか?
といった事を、ホテル及びホテル内テナント側の対応状況等を鑑みて考えてみました。
■モールの情報では不十分。オウンドメディアで買いたい、予約したい。
妻にホテルのエステをプレゼントするのは今回が2回目。
前回はOZmallに掲載されているプランの中から選んで贈りました。
(参考記事:『なに贈る?乳幼児を育てている奥さんへのプレゼント』)
当時は娘が1才になったばかりで、授乳の時間や寝かしつけ等のリズムをできるだけ崩したくないという理由から、行ける場所や時間に制限があり、数あるプランの中からわずかな候補を選び出しました。
今回、意図してOZmallを選んだ訳ではありませんが、「東京」「ホテル」「エステ」「ランチ」でググると、一番最初にOZmallが表示されるので同サイトでプランを探したところ、その内容が前年掲載されていたものと変わり映えがしていませんでした。
(ホテルの数に限りがあるので、変わり映えしないのはむしろ普通かも知れませんが)
そこで、OZmallではなく、各ホテルのWebサイトでプランを検索してみようと、「東京」「ホテル」「エステ」「ランチ」でググった結果で表示された各ホテルのプランを一サイトずつ調べて問合せてみることにしたのです。
■電話対応力(コールセンターの力量)でこんなに差がつくのか!?
問合せするにあたっての私の希望条件を整理します。
- 内 容 :ランチとエステ
- 日にち :1月某日(土曜)
- 時間帯 :11:00~15:00の間
※寒くなる前に帰宅できるように
※ランチとエステの間の時間を無駄なく使いため - 特記事項:お金を事前に払っておきたい
※妻にお金を払わせるのはダサイので
ちなみに、この情報収集を始めたのが妻の誕生日のわずが5日前。
人気の集中する土曜日のお昼時間帯ですから、予約を取るのは難しい状況です。
では、上記条件で問い合わせた都内3軒の某ホテル及びホテルテナントの対応をご覧頂きましょう。
まずは渋谷駅直結のホテル内のスパに電話。
ここでの不満は、客の要望はわかっているので、客に電話をさせるのではなく、店舗間で予約可否確認を取ってもらえれば、大変楽になるのになぁ、という点です。
(※問合せ店舗は同一企業により運営されています)
次に問合せたの、は東京タワーと並ぶように立つロケーションの良いホテル内のスパ。
ここでの不満は、ホテルAと同じく、客の要望を既に聞いているのであれば、客の名前と電話番号だけを聞くのではなく、その要望を休業日の店舗スタッフに伝えておけば、客が翌日同じ希望条件を繰り返し伝えずに済むのになぁ、という点です。
最後に問い合わせたのはホテル界の御三家に数えられるホテルのスパ。
ここでの不満は一切ありません。
むしろ、私の要望をくみ取った上で代案を提示してくれた事で、条件には少し合いませんでしたが、「このホテルにしようかな」と迷ったくらいです。
最終的にお断りしましたが、次に同じようなプレゼントをする時はこのホテルにしようと思いました。
(電話しながら、その対応能力に「さすがやな!」と感嘆したほど)
電話を受けるスタッフ(コールセンタースタッフ)の力量によって、客の条件に合っていなかったとしても、受注に至らせることがあるのだろうという事を実感しました。
この時点で、ホテルAでは予約ができず、ホテルCは条件が合わずお断り。ホテルBの電話を待つ、という状況でした。
■電話じゃなくてメールで済ませてくれ!
一夜明けて、ホテルBのスパテナントスタッフから電話連絡以降のやり取りをご覧ください。
ここでの不満は、予約のやり取りを電話ではなくてメールで済ませたいという事です。
私から希望したためやり取りはメールで行いましたが、
メールアドレスを伝える時の手間や、打合せ中等で電話が受けられず折り返し電話をする手間を考えると、メールでのやり取りが(平日の社会人や学生にとっては)最も効率的なのではないでしょうか?
さて、料金の事前振込が可能となり、その振込先情報が手紙で届くのを待っておりましたが、
スパ予約前日(金曜)になっても手紙が届きません。
振込時間が遅れると銀行のシステム処理上、土曜日に振込確認が取れなくなってしまいます。
慌ててホテルBのスパに電話をかけた所、誰も電話に出てくれません。
時間を空けても、まだ出ない!
そこで、今度はホテルの代表番号にかけました。
(そのやり取りは以下のような感じです)
ここでの不満は、スタッフ全員が施術中だと留守電にもならず電話が鳴りっぱなし状態になるという事。
これはマズイですよね。。
ホテルのフロントから、私が予約した「エステ&ランチ」プランで利用するレストランスタッフに連絡がいき、以降の連絡はレストランスタッフと行う事になりました。
その後、レストランスタッフからメールで振込先情報を送ってもらい、
念のため振込確認が取れたら電話連絡をくれるよう依頼し、予約前日の20:00前にお金を振り込みました。
振り込んだ後は妻へのプレゼントチケットをフォトショで作り、DPEショップでプリントしてプレゼントカードにするという手仕事を行い、ようやく妻にプレゼントする事ができたのです。
(参考記事:『なに贈る?職場復帰後の奥さんへのプレゼント』)
さて、ホテルBに問合せてからお金を振り込むまでのやり取りを、あらためて振り返りましょう。
・・・手間、かかりすぎやろ!
足かけ4日にわたって電話、メールを使い、担当者が入り乱れてのやり取り。
自分の情報弱者ぶりというか段取りの悪さに愕然とすると共に、
私と同じように手際の良くないユーザーがこうしたサービスを使おうとした時のホテル(コールセンター、電話スタッフ)側の対応のまずさ、冗長さといった課題をどうにか解決できないものかと考えました。
ここでの手間を省略できれば、妻へのギフトカードをもっと凝った作りにできるかも知れないし、その他の準備に時間をかけることができるはずです。
(ぶっちゃけ、ラクしたいしな!)
■ああああ
まず、私が今回のプレゼント情報収集から振込までに感じた課題を整理します。
- 一軒一軒問合せをするのが面倒くさい
- 問合せの社内共有と調整をしてほしい
事前に客の要望がわかっているなら、社内、店舗間で予約可能か確認してほしい。 - メールベースでのやり取りを希望
電話だとメモできなかったり出られない事があるので、メールにしてほしい。 手紙であることに特段意味がなければ、メールで済ませてほしい。 ※但しメールアドレスを伝えるのは面倒くさい - 店が電話に出られない時の対応 留守電なりコールバックができる対応をしてほしい。
- 良い提案をしてくれた所を、次は利用したい(覚えていたい)
こうした課題を解決するシステム(サービス機能)案を、
『モール、ホテルサイト関係なく一括で自動的に予約確認が取れ、メールベースでやり取りできる、予約代行システム。』
とし、
最近GoogleとChromeが便利だなーと感じているので、Chromeの拡張機能として下図のように考えてみました。
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※見づらい場合は、拡大してご覧ください※ |
宿泊や病院予約システムをイメージして頂ければわかりやすいと思いますが、
*モールやオウンドメディアに関係なく一括問い合わせができる事。
*ある程度のやり取りがユーザーとサービサー側共に自動で行える事。
といった点がポイントになります。
このシステムはホテル側にも以下のような導入メリットがあります。
- 顧客サービス、顧客満足度の向上
- 機会損失の防止
(店の休業日等に左右されない)(問合せの早い遅いといった運に左右されない) - 顧客に与えた良い印象を覚えていてもらえる
- モール出店が不要になる
(掲載料、成約マージン等が不要になる)
また、このシステムであれば今回の私のようなホテルサービスだけではなく、まだシステム化されていないその他の体験系サービス等への応用も可能ではないでしょうか。
でもまぁ、こういうサービスはクレジットカードのゴールドメンバーや、高級車のオーナー等になれば生身のコンシェルジェが対応してくれるので、そんくらい稼げばいいという話でもありますが。。
世の中にはリンク先のようなコールセンターのための専門サービスやコールセンタースタッフのためのマナー研修などが数多あるようですが、もっとシンプルにサービスの提供者と受益者双方がラクに、気持ち良くやり取りのできるシステムができると良いですね。
(弊社で企画開発しますので、ご興味もって頂ければお気軽に下記アドレスまでご連絡下さいませ)
takaho78@gmail.com
追記:2014年2月26日
下記のブログは今回考えた完全に機械的に行うのではなく、人力を組み合わせて見ては?という提案で、非常に面白かった
『答えを見つけるプロセスを楽しむエージェンシーモデルの提案』
※本稿における参考記事
『督促電話でも「感動体験」を追求するアメックス』
http://business.nikkeibp.co.jp/article/opinion/20131220/257385/?rt=nocnt