15才で死ぬというのがどんな気持ちか、わかるまで読む
アーネが借りてくる歴史漫画の多くは、女性のものが多いです。
クレオパトラ、ジャンヌダルク、エリザベス女王、ヘレンケラー、キュリー夫人、シャネルなどなど。
先日はアンネ・フランクを借りてきました。
私は齢四十になりますが、恥ずかしながらアンネ・フランクに関する本を読んだことがありません。
エピソードは知っていますが、その詳細を知ることがこわくて、悲しくて読めません。
一方のアーネは、借りてきたアンネ・フランクの漫画を、繰り返し繰り返し読んでいるのです。
子どもが、女の子が、人の生き死についての耐性が強いのか私にはわからないですが、
「ようそんな読むなぁ。パパは悲しくてよう読まんわ」
そんなことをアーネに言うと、アーネは、
「15才で死ぬというのがどんなきもちか、わかるまでよむ」
と答えたのです。
だからね、とアーネは言葉を継いで、
「目が見えないってどういうことかわかるために、おふろで目をつぶってたでしょ」
と、これはヘレンケラーの気持ちがわかるために、ということでした。
後者は自分でも似たようなことをした覚えがありますが、
「気持ちがわかるまで読む」ということを、これまで一度としてしたことがなかった私には、
そんな本の読み方があるのかという新鮮な驚きがありました。
そういえば、世の中には月に数冊も本を多読の方がいらっしゃり、スゴイものだと感心しておりましたが、アーネのような精読、深読もスゴイものなのかも知れません。
以上、親バカが最前線からお伝えしました。