【動画レポート】テックを身近に! こども×テックで事業検討の方へ、プロトタイピングを学ぶ!テックを実感できるぷちワークショップ。

「x-tech」が次のお金儲けの手段になるとして、Fintech、HR、ヘルス、eduteckなど、企業の参入が相次いでいる。てっくてっく歩きのプロジェクトしかやってこなかった自分には、着いてっくのが大変なほど動きが目まぐるしい。

一方で、子どもに身につけさせたい能力として、プログラミング教育がここ数年注目されている。
ここにデジタルファブリケーションなども加わり、子どもに対するデジタル教育も熱を帯びている。

色々な事業のプロマネをしてきて、5才と1才の子どもをもつ親として、この二つの動きをどう理解し、対応していくかは喫緊の課題でした。

「x-tech」についてはクライアント案件で相談を受けることもあり、その潮流を知っておきたい気持ちがありました。
一方、プログラミング教育については、やった方がいいのはわかっているけど、それを教えている内容や教え方が本当にそれが子どもにとって相応しいのか納得がいかない。

そんなモヤモヤを抱えながら、「子ども×新規事業」勉強会の1~3月テーマを「子ども×テック」とし、ベネッセの嶋田宗孝さんを講師としてお招きし、下記の勉強会を2回シリーズで実施しました。


Vol.1/2
子どもずかんをつくろう! 子ども×テックで事業検討の方へ、プロジェクトの極意を学ぶ!

Vol.2/2
テックを身近に! こども×テックで事業検討の方へ、プロトタイピングを学ぶ!テックを実感できるぷちワークショップ。


本勉強会のvol.2はリピート開催することが決まっているため、内容の紹介は当日のレポート動画だけに止めるとして、上述したデジタル教育を子どもに受けさせることについて抱えていたモヤモヤがvol.2の勉強会でかなり解けたため、嶋田さんの言葉を交えながらご紹介いたします。

vol.2動画

※vol.1第1回の様子はこちら
【動画レポート】第2回 子ども×新規事業』勉強会の企画背景と開催レポート


■テック=デジタルではない。

vol.2のプログラムは3部に分かれ、一部ではテクノロジーの歴史について嶋田さんから。二部では最新の子供向けプログラミングツールを使ったデモンストレーションと、光らせたLEDを光らせて画用紙で作った多面体に入れるという、プロトタイプづくりを体験するワークショップ。
三部では嶋田さんにご用意頂いた100円ショップで購入できるアイテムを使った「テック名刺」づくりワークショップを行いました。

このプログラムの中で、上述の課題を抱えていた私にとって最も印象的だったのが、第一部で嶋田さんが口にされた

「テック=(イコール)デジタルではない」

という言葉です。

プログラミング教育で得られると言われている能力の、もっと奥にある、根本的な考え方というか、原初的な能力は何かと考えると、

・対象を動かしてみる力
・観察する力
・ただしく記述する力
・問題を表現し、言い換えてみる力
・つじつまを合わせる力

などが挙げられると思います。こうした能力を総称して何というのかわかりませんが、ここでは「原テクノロジー的スキル」とでも呼んでおきます。

「テクノロジー」の語源が、ギリシャ語で「テクネー(芸術も含む広い意味での技術)+ロゴス(論理,調和,理性,法則等々)」であることを考えると、プログラミングというのは一技術であり、その技術に伴うロゴスは、N(技術)対1(ロゴス)のように思えます。
そのロゴスをこそ学んでほしいと親の私は考えており、その手段がプログラミングしかない、デジタルしかないという言われ様に疑問や反発を感じているのかも知れせん。
(「プログラミングをすると、子どもがめっちゃ集中するんですよ!」とか、「親御さんの方が熱中しちゃって(笑)」といったことも、プログラミング教育じゃなきゃ体験できないのか?と思ってしまうのですが、冷静に考えれば、プログラミング教育は選択肢の一つとして、やる価値のあるものなのですから)

嶋田さんの「テック=(イコール)デジタルではない」という言葉の真意がこの通りであるかはわかりませんが、私のモヤモヤは以上のように晴れてきました。

では、このテックの存在意義とは何かというと、「機能」だと嶋田さんは言います。

機能は、目的はなくても機能として存在しますが、それが誰かの、何かの役に立たなければ意味がありません。
この「◯◯の役に立つ」は「◯◯のため」と言って良いと思いますが、テクネーに伴われるべきロゴスには、この「◯◯のため」という視点が技術を正しく使い、技術の暴走を防ぐ意味でも不可欠でありましょう。

今回の勉強会で、嶋田さんが最先端のプログラミングツールを紹介する方、100円ショップの道具を使って「機能」に着目した名刺をつくるワークショップを行われたのは、こうした意図があったのではないかと推測する次第であります。

今回の勉強会は5/15(月)に開催する予定です。確定次第、「子ども×新規事業」勉強会のFacebookグループや、ドコモイノベーションビレッジのFacebookページで告知しますので、楽しみにお待ち下さい!

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