「編集の方法」を身につけて仕事の質を上げる

2015年から16年にかけ、イシス編集学校というオンライン講座を受講していました。
その講座修了記念イベントが2016年3月12日に開催されたので、その時の様子を動画でご紹介しつつ、編集学校で得た学びというか気づきのようなものをメモしておこうと思います。

イシス編集学校は松岡正剛さんが主宰する編集工学研究所の「編集術」を学ぶことができる学校ですが、編集工学研究所がどんな場所かということを、まずはこちらの動画でご覧下さい。



数年前、松丸本舗という図書目得ではなく、文脈編集された本棚を集めたコーナーが話題になりましたが、編集工学研究所(以下、編工研)はこの松丸本舗のプロデュースをしていた所です。
(最近では有楽町のMUJI BOOKも編工研の仕事です)

このオンライン講座の修了式(イシス編集学校では「卒門式」といいます)。
この時の様子もダイジェスト動画で。



卒門式は12:00から20:00にかけて行われ、松岡正剛さんの貴重なトークを聞くこともできました。



「編集」というと書籍や雑誌の編集者を想い浮かべますが、「編集」という行為の対象は幅広く、、、、、というか世の中のあらゆる物事に対して、みんなが意識していなくてもやっていることなのだというのが、この学校での一番の気づきです。

新しい商品のネーミング。
オンラインサービスの企画、仕様設計。
新規事業を行うためのチームビルディング。
セミナーやワークショップの企画、運営。
社内外でのプレゼンテーション。
旅行のスケジューリング。
家族や友人へのプレゼント。

私はいわゆる編集者ではありませんが、上記の内容に照らせば、編集的な仕事を色々してきているいようです。
その中から印象的なものご紹介いたします。


●オンラインサービス企画
・育児情報の共有と、子どもと育児グッズのログ管理アプリ『コドモノガタリ』



・杉並区「保育園検索マップ」 


このサービスはGoogleMAPのAPIを活用したもので、「技術」を編集するという意味で、とても気に入っているものの一つです。
(※APIを活用したサービスというのはとても編集的です)


●紙モノ
・『団塊モノガタリ年表』
1960年代から90年代まで、世の中の出来事と杉並区内の企業の製品がどのように関係しているかという情報を、年表式にして見せたものです。
年表スタイルのものではありませんが、「すぎなみ学倶楽部」で詳細情報をご覧頂けます。


3歳娘がつぶやいた「えほんしんぶん」という言葉に触発されてつくった絵本のような新聞。



●リアルなグッズ、道具
娘が産まれてから、既存の育児アイテムにこれまでは一緒になっていなかった異なる要素を加えて、新しい育児アイテムを作ったこともありました。

ガンホルダーに入れる鉄砲をマグマグ(哺乳瓶)に置き換えてみて作ったもの。



一升チーズ
子どもの1歳記念に贈る一升餅の「餅」をチーズに置き換えて作ったもの。



モノガタリタオルケット
寝かしつけの着地をするのが怖かった時に思いついたタオルケット。



●物事の記述、記録方法
トークセッションの記録方法~『話譜』
登壇者のトーク内容を一人ずつタイムラインを立てて、トークの盛り上がりを可視化したもの。


付箋を使用したメモ&アウトプット方法




●ワークショッププログラム、プレゼンテーション
動画制作ワークショップ



展示会戦(ビジネス展示会に出展する時の運営ノウハウをまとめたプレゼンテーション)



紙かWebか。有形無形か、仕事かプライベートかを問わず、編集という行為を行っている訳ですが、「編集という方法」を知らなくても、商品企画やプレゼン資料制作やイベント運営などはできるものの、この方法を知っていれば、できてなかったことができていたかも知れず、できたことのスピードが早くなったりクオリティが上がったりしただろうなぁ、ということです。

他にも編集という方法は子育てや新規事業のプロジェクトマネジメントにも応用できるなぁとか色々な学びがありましたが、それらはまた別の機会に書いておきたいと思います。


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