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13年前に書いたブログ『離乳食 旬カレンダー』にメッセージをいただいた話

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 13年前に書いたブログを検索して、メッセージをくれた方がいた。 いったいぜんたい、どうしてそんな昔のブログを見つけてメッセージをいただいたのか尋ねたところ、下記のようなことだった。 泣いた。そして自分がつくったコンテンツが人様の役に立てたことが嬉しかった。 more そのブログは、私がアーネ(2011年生まれ)が離乳食を食べ始めた頃、指導書に「できるだけ旬の食材を食べさせましょう」と書いてあるのを見て、困ったことから発案したものだった。 子どもの月齢に合わせた『離乳食 初めての旬カレンダー』 娘が生まれるまで、食べ物の旬などぜんぜん意識したことがなかった。 夏にならないと甘いスイカが食べられない。 柿は秋にならなきゃスーパーに並ばない。 秋だからサンマを食べる。 その程度である。 そんな自分が、赤ちゃんには旬のものを食べさせよという金科玉条を知って愚直に遵守しようとしたとき、あまりに何が旬なのかを知らずつくったのがこの離乳食旬カレンダーだった。 それから13年。AIOがSEOを席巻し始めているこの時代に、こんな趣味の零細ブログがヒットしてメッセージをくれたことに、心の底から感謝した。 そして、この方のお子さんの健やかな成長を祈らずにいられなかった。

40代おぢが展示会で“生き残る”ために買ってよかった疲労軽減マストバイアイテム

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 展示会という戦場——。 マーケ担当だろうと営業だろうと、3日間×7時間の立ちっぱなしという拷問を受け続けるのが現場というものだ。 若いころは気合で乗り切れた。いや、気合で乗り切れたと思い込んでいただけで、実際には帰りの電車で魂が抜けていた。 しかし齢40を超えると事情が変わってくる。 ふくらはぎ、足裏、膝、腰、肩、背中、このあたりが揃って“反乱”を起こしてくる。 個人的には、初日終了時点の「足裏の鈍痛」と「ふくらはぎの重さ」が最もメンタルを削る。昔はここまでではなかった。

研修やセミナー参加者の理解を促す“つなぎのリズム”

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前回の記事( 『「スライド“間”の呼吸」──構成の切れ目に“つなぎの言葉”を与えるNotebookLM』 )では講師の視点から話してきましたが、少し立場を変えて、聴き手の視点で考えてみましょう。 私自身、他者の研修やプレゼンを受けるときに、「すごく理解できた」「テンポよく、気持ちよく聞けた」と感じるのは、決まって “間の語り”が巧み な人の話です。

「スライド“間”の呼吸」──構成の切れ目に“つなぎの言葉”を与えるNotebookLM

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 266枚。 それが、私がある企業の「構造化スキル研修」のために作成したスライドの総枚数です。 7時間に及ぶ長丁場の研修で、知識インプットとワークショップを組み合わせた構成。 スライドの構成を考え、目次を作成した当初は、章ごとの流れは把握していたはずでした。 それなのに、全スライドが完成し、リハーサルでスライドを読み返していると、ときどき、 「このスライドのあとに、なんでこのスライドをもってきたんだっけ?」 と思うことがあります。 目次も構成も自分で作ったのに、スライドとスライドの「間」が抜けていく。 構成は“ある”のに、スライド間の“つながり”は“見えなくなっている”。 目次と構成を越えて、スライド“間”の呼吸が失われているのではないか―― この気づきこそ、NotebookLMの音声解説に出会って初めて言語化できたものです。 本記事では、 ・構成を知っていることと、“つながり”を知ることの違い ・NotebookLMが示した“つなぎの語り”の価値 ・この発見がすべての講師にとって意味するもの という流れでお伝えします。

はじめての技術書典で感じたこと、考えたこと──5本の記事で振り返る「書く」「伝える」の実践記

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 2025年6月1日に開催された技術書典18に、 『プロジェクトのための「問いかけ」の技術』 という同人誌を書いて出展しました。 初めての同人誌執筆かつオフライン参加だったのですが、その振り返りの一環として、執筆から印刷、頒布までに実践したことの記録や、同人誌を書くことから考えたことなどを5つの記事に書きました。 5つの記事は、同人誌を初めて書くという方、自分の知識を体系化したいと考えている方、同人誌イベントに初出展するといった方々に向けて書いています。 気になる記事があればぜひご覧ください。 まずは執筆篇。 「書きたいものはあるけど書き始められない」「どのような構成にすればいいかわからない」といった不安や悩みをお持ちの方向けの記事です。ページ数や表紙デザインの決め方についても言及しています。 初めての技術書典出展までの2ヶ月半 ~「書きたいのに書けない」から始める同人誌づくり記 個人的なおすすめポイントは、「著者向け目次を “プ譜” で作成する方法」です。 執筆する際に目次から始める方は多いと思うのですが、目次というのは完成品の外観であり、外観だけわかっても家は建たないように、書籍づくりにも設計図が必要です。 プ譜はその設計図になるものです。 目次だけを先につくると、「内容の順番」しか見えず、「何を書けば十分か」が曖昧になります。プ譜は「書くべき内容の“必要性”」を明らかにしてくれるため、迷わず・足さず・削らずに書けるようになります。 その効用の詳細は、ぜひ記事でお確かめください。 続いては「設営、頒布篇」です。 ブースで足を止めていただく仕掛けとチラシを活用して、「見本誌を手に取る」→「購入いただく」という販促パターンなど、効果のあった工夫について書きました(おかげさまで100冊完売しました)。 技術書典振り返り:設営、頒布篇 こちらの記事は、お子さんの社会勉強に関心のある方に。 売り子として連れ出した娘が見せた、勇気ある、機転のきいた振る舞いを目の当たりにして、感心して嬉しくなった親バカの記録です。 技術書典振り返り:小4娘の振る舞いに感心した話 こちらの記事は、仕事や日常生活のなかでインプットしたことのアウトプットについて考えている方へ。 アウトプットとは何か?―技術書典に同人誌を出して気づいたこと アウトプットにはテキスト、音声、映像のフォーマ...

技術をいかに記述するか?~2つの記述スタイル

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こんにちは。技術書典18で 『プロジェクトのための「問いかけの技術」』 を出展した前田考歩です。 この本は、プロジェクトの現場に潜む“もやもや”や“すれ違い”に向き合い、対話によって構造を立ち上げるための実践的な思考技術をまとめたものです。 けれど、書き終えたあとに気づいたことがあります。 「これは、“問いかけを教える”だけでなく、“技術をどう教えるか”そのものを試みた記述だったのではないか?」 つまり、「問いかけの技術」を教えるための本であると同時に、技術をどう記述すれば伝わるのか。習得できるのかを体現した、“技術記述のメタ教材”でもあるのではないか?と。 今日はその気づきを、技術を教えたい人・書きたい人に向けて綴ってみようと思います。

アウトプットとは何か?―技術書典に同人誌を出して気づいたこと

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技術書典に同人誌を出しました。 書いたテーマは、私がもともと研修で扱っていた「プロジェクトにおける問いかけ方」について。 内容としては、すでにPowerPointの資料として形になっていたものでしたが、書籍という“別の形”にまとめてみたことで、考えたことが色々ありました。 今日はその体験から感じた、「アウトプットとは何か?」について、考えたことを整理してみたいと思います。