筋のいい質問によって、できるだけ少ない手数で正解にたどり着く

プロジェクトというものは、「自分の考えが適切かどうかを世の中や環境に問うていく行為」だと考えることがあります。
なにがなんだかよくわからない未知なるものに対して、それを問題としてどう表現できるか。
そんな力を、アーネ(6歳)に育むために行っていることの一つに、「質問をつくれるようになる」があります。

こまつなのナゾナゾ ~子どもは自ら作問することで理解を深める
2016年9月(4歳)

娘との3択クイズ遊びがイヤなんだが、“問題を選択式に置き換えら”れるようになるのは大事。
2017年7月(5歳)

この3択クイズをしていた頃、私が昼食に何を食べてきたかクイズも始めました。

例えば、

「今日パパが食べたものは、な~んだ?」

とアーネに聞くと、アーネは「食べ物」であれば、味や種類(肉、魚、野菜)、料理のジャンルなど、食べ物が持っている情報からいくつかの選択肢を想い浮かべ、「それは何色ですか?」とか、「お米ですか?麺ですか?」と質問をします。
できるだけ少ない質問の数で答えが出せればアーネの勝ち、という遊びですが、この質問の筋や組み合わせが良ければ、少ない質問数で早く答えにたどり着くことができます。
予算やスケジュールが限られているプロジェクト。誰もやったことのないビジネスにおいて、少ない手数で目標にたどり着くことが求められます。

答えがわからない問題(状況)を、質問によって推測していく。

これまでアーネの質問の種類は限られていましたが、最近は、「何で食べますか?」や、「なんの字で始まって、なんの字で終わりますか?」などが新たに加わりました。

多様な視点から質問をつくる。
その経験を積み重ねて、できるだけ早い段階で筋のいい質問をつくることができるようになるんじゃないかと考えながら、今日まで生きてきた訳です。


先月、アーネが小学生になって初めての授業参観がありました。
参観した妻が教えてくれたところによると、授業では自分の宝物を発表し、それに対してクライメイトが質問をするというものだったそうです。

で、この質問をするということがなかなかできない。

宝物について質問する時、誰かが「どこで買いましたか?」と聞くと、子どもたちはそれに引っ張られて、他の人の宝物についても同じ質問を繰り返してしまう。

なんでそれが宝物なのか?
宝物のなにが気に入っているのか?
なんでそれを欲しいと思ったのか?
だれが買ってくれたのか?

質問できることは色々あります。

妻の話を聞きながら、私はアーネの答えに期待しました。
ついに数年来の私の試みが花開くときが来たと。


私「アーネ、なんて質問したん?」


妻「どこで買いましたか?だったよ」


私「

 」



質問をする側の子どもにとって、その宝物がとても興味をひくものであるとか、質問する相手のことをもっと知りたいと思えなければ、多様な質問はつくりだせないということもありましょうが、千里の道も一歩からと申します。その場の空気に流されないよう、ここぞという時にこうした力を発揮できるよう、今後も折に触れてやっていきたいと思います。


ところで、先日アーネの国語の教科書を見ると、このようなページがありました。


花壇に植えたあさがおを観察して、いろ、かたち、おおきさ、たかさ、ふとさ、おもさ、さわったかんじ、におい、かず等、あさがおが持つ色々な特徴・情報に注目して、それを表現するというものです。


こうした学習や家庭で行っていることが、どこかでそのうち、又はいずれ結びつくだろうと思いながら、親バカが最前線からお伝えしました。


【追記】
質問をつくるための素材さがし・足場をつくるためのものとして、「なんで?」と感じることが第一歩になろうと思います。
その「なんで?」をテーマにした写真イベントを2018年7月29日に開催します。
イベントの詳細は下記URLよりご覧下さい!
http://nande.ws/

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