埼玉県の公立小学校に通う娘の、休校期間中の家庭学習の記録


これは小学3年生になる娘を育てる家庭の、休校期間中に行ったオンライン授業や自宅学習などの記録です。
2年生の3学期途中から休校が決まり、3年生の始業式に行っただけで5/6まで休校となりました。その間、私たちが暮らす埼玉県では、5/31まで休校期間が延長となりました。
私も4/13から完全に自宅勤務となり、家で娘の学習を見ることとなりました。
この休校期間中、様々なことに悩み、考え、試行錯誤し、発見したこと感じたことがあります。
そうしたモノゴトを時系列でまとめました。
一つ一つの出来事は簡潔に記載していますが、ここにおさまらない場合は、別途記事として作成しています。

●わが家のプロフィール
・私 東京の会社のサラリーマン
・妻 産婦人科医院の院内保育士
・アーネ 小学3年生
・ジージョ 保育園年中クラス
・義祖父母 自宅から徒歩60秒の距離で暮らす
・実祖父母 三重県で暮らす。二人とも元小学校教員

以下、日別の記録となります。
何も起きていない日も、この休校期間の長さを実感できるよう、あえて残しています。
紫字はアーネの休日です。

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2月27日(木)
小学校が休校になるという連絡を受ける。
学校に8:30~14:00まで行き、弁当を食べてその後学童に行くが、授業はせず自習になるとのこと。元教員の両親に自習用のプリントなどを送ってもらうよう依頼する。

2月28日(金)
小学校の終業式までの休校が決まる。
実家の父に休校が決まったことを話す。「勉強をどうしよかなぁと思とるんやけど」と言うと、「ええやないか。好きな本をいっぱい読ませてあげたりしたら」と言われる。

2月29日(土) 
家からプリントを送ってもらう

3月01日(日) 
3月02日(月)
学校と学童に行く。学校では授業を行わず自習する。実家の母にアーネが取り組んだプリントの赤ペン先生を依頼する。この方が、アーネがプリントに取り組む気になると思ったため。

3月03日(火)
3月04日(水)
私の自宅作業。臨時休校のアーネと一日過ごす。

3月05日(木)
3月06日(金)
父に休校期間中の学習について相談をしようと思うが、「そんなに深刻に考えんでもええ」と言われそうで相談しあぐねる

3月07日(土) 
家からプリントを送ってもらう。アーネが母の赤ペン先生指導の入ったプリントを見るも、間違っているところを直そうとしない。私や妻が口を出して直させる。

3月08日(日) 
3月09日(月)
できるだけ自宅で仕事ができるよう、仕事を整理し始める

3月10日(火)
3月11日(水)
休校前から試読中だった朝日小学生新聞を取り始める

3月12日(木)
アーネ。毎朝、二重飛びの練習をし、新聞をポストに取りに行くのが日課になる。

3月13日(金)
3月14日(土)
3月15日(日)
3月16日(月)
3月17日(火)
3月18日(水)
3月19日(木)
3月20日(金)
3月21日(土)
3月22日(日)
3月23日(月)
3月24日(火)
3月25日(水)
3月26日(木)
小学校の終業式。アーネの通信簿を見るが、なんとも言えない。

3月27日(金) 
春休み、新学期以降も休校されそうで、アーネの学習について不安になってくる。

3月28日(土) 
3月29日(日)
3月30日(月)
3月31日(火)
4月01日(水)
4月02日(木)
4月03日(金)
4月04日(土)
4月05日(日)
4月06日(月)
自宅作業。14:46、市の教育委員会から学校再開の連絡メールが来る。4/17まで半日授業をし、給食後下校とのこと。18:39、再び市の教育委員会から、国が埼玉県に対し緊急事態宣言を発令した場合、4/9から休業となるという連絡メールが来る。

4月07日(火)
4月08日(水)
3年生の始業式。5/6までの休校期間が決まる。自宅作業

4月09日(木)
自宅作業。ジージョの通う保育園は休園していないが、アーネが家にいてジージョだけ保育園に行かせるのがしのびなく、またリスクもあると思い、ジージョも休ませる。以後、ずっと家にいる。

4月10日(金)
4月11日(土) 
4月12日(日) 
4月13日(月)
私、完全在宅作業になる

4月14日(火)
4月15日(水)
4月16日(木)
4月17日(金)
「来週1週間分の課題」として、下記のメールが来る。


「4方位と8方位を覚える」ということについて考えさせられる。
これについて、下記の記事を書きました。

100回唱えれば「東西南北を覚えた」と言えるか?~目標と手段は合致しているか』


また、一つの課題に45分の授業時間がかからないため、45分の授業時間の意味や自分で時間をデザインすることについて、下記の記事を書きました。

『小学3年生はどのくらいの時間を学習に割かなければいけないのか?』

4月18日(土) 
日中、仕事をしながら自分では教えていけないと思い、実家の父にオンライン授業を依頼する。
どのように実施すれば良いかを考え、最低限の機材・準備だけで進めることにする。使用できる端末は父のスマホ、タブレット、ノートPCがあるが、既に端末にインストールされていて、使い勝手がわかり、設定の手間がないものとして、スマホでLINEのビデオ通話機能を使用することに。ホワイトボードに板書するスタイルがやりやすいと思い、父にホワイトボードの有無を確認すると、「ある」とのこと。

4月19日(日)
父からアーネが使用している教科書について聞かれる。伝手を頼って、アーネと同じ教科書で教えてくれるらしい。

4月20日(月)
 学校から届いた「一日の予定」を書き込むプリントが届いていたが、どうしたものか悩む。45分の授業時間を、4時限分、休憩時間を交えながらやるのか?プリントだけだと、45分もの時間を必要としない。アーネに、今の状況は特殊であり、夏休みの一日の予定を考えるのとも違うことを伝え、自分で毎日の予定を決めるように伝える。予定は私のノートPCで、エクセルを使ってつくることにする。

4月21日(火)
4月22日(水)
じぃじオンラインアカデミーを始める。最初、どの位置・高さにスマホを置けば見やすくなるかの設定に時間がかかる。算数の割り算をする。ホワイトボードの板書はせず、教科書と家にあるペットボトルやコップ、みかんやお菓子などを使って教える。音声・映像は問題なし。


父が授業をしている間に、いつの間にか母が割り算の概念を解説する図を書いてきて、途中父とバトンタッチをする。



先生の教える技術というのは素晴らしいなと思う。


授業時間は正味40分。以後、60分前後が授業時間となる。
ジージョがアーネの授業中、じっと横で座って聞いていた。
アーネのオンライン授業中は私が仕事をできないため、オンライン授業用のchromebookを購入する。
家庭学習の充実を図るため、課題等の回収・配布を行うとメールが来る。課題のプリント、ドリルは学校の下駄箱に入れておくので、4/28に取りに来るようとのこと。終わった課題は下駄箱に入れておくようにとのこと。終わった課題というのは、4/17にメールできた内容のことなのだろうか?

アーネはじぃじっ子だが、終始緊張した面持ちだった。教える-教わるモードの影響かわからないが、感じたことを書きに書きました。

『教室はまちがうところだ』

4月23日(木)
ジージョが、授業開始前と開始後の「きをつけ。れい。はじめましょう(おわりましょう)」を言う役割を担うことになる。


4月24日(金)
国語も授業するようになる。音読や出てきた言葉を辞書で調べる。時間がないときは、「宿題」として、翌日までに調べて該当箇所に付箋を貼り、ノートに書いていくようにする。
アーネは算数よりも国語をやりたかったとのことで、土日は休みのつもりだったが、土曜日もオンライン授業をすることに。

4月25日(土) 
理科の教科書を見て、種か苗を買って、庭の畑に植えて観察しようと父に言われる。父はスマホを片手に、自分の庭に出て育てているミニトマトやサンチュの葉っぱを見せるが、アーネはこの方面にあまり関心を示さない。
授業の同期・非同期について。また1対1と1対30の条件の違いから取り得る対応やテクノロジーの活用について考えさせられる(※別記事で書く)

4月26日(日) 
28日に学校に課題を提出するにあたり、アーネがほとんど手をつけていなかったので、妻に尻をたたかれる。

4月27日(月)
自主学習ノートは「1冊終わった人のみ提出」するようメールが来る。1~2ページ書いたら提出してはいけなかったのか?

4月28日(火)
妻が学校に課題のプリントやドリルを取りに行く。特に先生と言葉を交わすようなことはなかったとのこと。
保育園に行っていないジージョが、アーネのオンライン授業の合間に、ジージョのひらがな勉強コーナーを設けてもらう。そういえば、父と母は長年複式学級で教えていた。
オンライン授業用に購入したchromebookが届く。アーネとジージョが速攻でYouTubeを見る。

4月29日(水) 
祝日でオンライン授業も休みにする。
この休みをつかって、chromebookでもオンライン授業を行えるようにLINEアプリを入れたところ、chromebookではビデオ通話ができないことがわかる。Googlemeet、Zoom、Facebookメッセンジャーなどを、父に付き合ってもらって色々試すが、父にアプリをインストールしたりログインしたりする遠隔サポートに手間がかかってしまい、サクッと一発解決できない自分にイライラする。父が起動の手間が少なく、ラクに使えるものであることが一番であり、当面はFacebookメッセンジャーを使用することにする。
オンライン授業を求める声は多いが、わが家の1対1の状況でこんなに面倒なのに、クラス30人ごとに使用する端末が異なり、アプリのインストールやログイン支援などを行おうとすると、一朝一夕にできることではないと痛感した。

4月30日(木) 
5月01日(金) 
妻が出勤し、私は仕事。この日、アーネとジージョの世話でまったく仕事ができなかった。特に集中して考えたい仕事ができず、暗澹たる気持ちになる。出社していた頃のようなスケジューリングでは、子どもの学習を支援したり、保育園児の遊びの相手をしたりしながら、仕事ができないことを思い知る。在宅勤務をしながら子どもの学習をみる難しさ、特に時間のやりくりいについて記事を書きました。

『日中、仕事をするのをやめようと思う』

5月02日(土) 
5月03日(日) 
5月04日(月) 
この日はオンライン授業は休みの予定だったが、ジージョが「じぃじとべんきょうしたい」と言い、アーネが私の手を借りず、一人でセッティングする。

5月05日(火) 
オンライン授業をする。図工?をする。メビウスの輪などをつくる。授業終了後、アーネがジージョと妻につくり方を教えていた。

5月06日(水)
オンライン授業をする。音楽をする。父がハーモニカを吹き、アーネがピアノで「春の小川」を合奏する。

5月07日(木)
5月08日(金)
5月09日(土) 休日
5月10日(日) 休日
5月11日(月)
今日から社会科も教える。地図帳を使い、列と行の記号から地名を探すことから始める。
オンライン授業開始15日が経過し、父が感想をメールで送ってくれる。


5月12日(火)
3回目の課題を取りに学校に行く。一か月以上が経過したが、今回も課題一覧とそのプリントのみが下駄箱に置いてあるのみ。下駄箱スペースの入口に下記の用紙が置いてある。


生活で困っていることはないが、各科目の学び方・教え方に困っている。さすがにその場にいた教員に声をかけて困っていることを話し、学校が今後どのように対応していくつもりなのかを質問する。今、管理職がいるのでと、校長先生につないでもらう。
校長先生に、今後の学習方針、支援の方法などについて話しを聞く。これについて下記の記事を書きました。

『「課題プリントを出して放置プレイ」の小学校長に話を聞いた』

5月13日(水)
5月14日(木)
私がビデオMTGのためアーネの傍にいられず、通信障害でアーネのchromebookでオンライン授業ができなくなる。アーネは私に相談しにくることなく、私のスマホでそのまま授業を進める。
授業の最後に、母の一秒問題(手書きの問題を見て、1秒で応えようという問題を10問やる)で締めるようになる。

5月15日(金)
5月16日(土) 休日
5月17日(日) 休日
5月18日(月)
5月19日(火)
5月20日(水)
じぃじオンラインアカデミーや学校から出ている課題に取り組む予定をGoogleカレンダーに入れているが、妻から全然やれていないというSMSがくる。


常に目に見えるようプリントアウトしないといけないのかもしれない。

5月21日(木)
父がアーネにWordファイルでつくった宿題をメールで送ってくる。わが家にはプリンターがないため、アーネのchrome bookでGoogledocsを使って開き、そこに答えを書き込むようにする。ローマ字入力はほぼ問題がなくやれている。

5月22日(金)
実家の両親に、学校と家庭、教師と親のコミュニケーションについて考えた手紙を送る。その一部を下記に書きました。

『決定までのプロセスを、デジタルツールを使って共有すればいいのではないか?』

5月23日(土) 休日
父から算数の宿題がExcelファイルで届く。スプレッドシートで開き回答を記入する。父から「〇」をつけたいが、Excelのように〇を図形描画して、コピペができないと言う。私もそれを知らなかった。ググるとスプレッドシートではExcelのようなコピペができないため、字かセルに色をつけることを提案する。


スプレッドシートやdocsは共同編集できることを伝えて、この画面上で電話をしながら計算問題などを指導できることを伝えると、電話の切り際に、「よし・・・、ひとつ賢くなった」とつぶやいていた。

アーネ、私とジージョが昼寝をしている間に、YouTubeで折り紙のおり方を検索し、シルバニアファミリーままごと用の机やいすを折っていた。

5月24日(日) 休日
5月25日(月)
5月26日(火) 準備登校
5月27日(水)
5月28日(木) 準備登校。6/1から学校再開することについてのプリントが配布される。
5月29日(金)
5月30日(土) 休日
6/1から学校再開にあたり、5/31でじぃじオンラインアカデミーが終了することに。父からアーネとジージョに修了を祝う賞状が届く。


賞状といっしょにお菓子や総菜を届けてもらう。その中に、庭で育てているゆすら梅が入っていた。授業中に荷物が届き、授業の休み時間にアーネとジージョがゆすら梅を食べていると、父も「自分も食べよう」と言い、庭からゆすら梅を取ってきて食べる。はからずも、Zoom飲み会ならぬZoomおやつ会になった。

5月31日(日) 休日
じぃじオンラインアカデミーが終了する。
アーネがピアノ、ジージョが歌、父がハーモニカ、母がリコーダーで「クラリネットをこわしちゃった」と「思い出のアルバム」のZoom合奏をする。

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