2017/04/20

わかるの素、できるの型

昨年から宣伝会議や企業とのコラボセミナー、各地の自治体やよろず支援拠点などで、web動画、展示会、メールマーケティングオートメーション、企業のセミナーコンテンツのつくり方など、様々なテーマのセミナ・ワークショップを企画、実践してきました。
バラバラなテーマでもこうしたセミナーやワークができるのは、そのサービスの「素と型」を理解できているからではないかと思います。世の中に出ているソリューション(マーケティングツールでも、展示会出展のためのブース外注でも)は、その課題や要望を実現できるようにするための「型」(テンプレート)であるということと、その型を使ってより良い成果を得るための「素」があります。

この「素」と「型」は、すこし言い方を換えると、「わかるの素」と「できるの型」と言えます。
この「わかるの素、できるの型」の考えは、娘の成長と発達と付き合う中で、色々な書籍や記事を読むなかで少しずつ形成されてきました。

キッカケは娘が4歳になってから使い出した、「おぼえた、できた、わかった、まちがえた」という言葉を耳にした時からだったと思います。

娘に教えた家事のルール。道路を歩くときに気をつけなくてはいけないこと。足し算の仕方。字の書き方などなど。
娘はこうしたモノゴトを、「わかんない!」と首をブンブンふったり、「わすれちゃった」と恥ずかしそうに言ったり、「できたぁ!」と目をキラキラさせて叫んだり、その使い分け方を教え込んだ訳ではありませんが、これらの言葉を使い分けるようになりました。

この「できる」や「わかる」といった言葉の種類について考えた時に書いたメモがこちらです。


このメモを書いていて思ったのは、「おぼえる」は「わすれる」し、「できる」は「できなくなる」けれど、「わかる」は「わからなくなる」にはならないよなぁということです。

こう書くと、「わかる」ことがとても重要なように思えるのですが、理屈ではわかってもできないことがあるのは我々の経験するところ。
わかったからできるという訳ではなく、できてから初めてわかる、ということもあります。

子どものことでいえば、算数の計算や読書感想文など、できるようにするためのドリル、テンプレートは有効です。できることで自信がつくという産物もあります。
でもこのテンプレート、特殊化された手続きは、条件が変わると応用できなくなってしまいます。

「わかるの素」と「できるの型」は、関連するキーワードで比較するとこんな感じになります。


この構図は子どもの教育だけでなく、大人の仕事においても同じかと思いますが、これが特にビジネスにおいては、型の方に偏っている印象を受けます。

「●●マーケティングを実現するための最適なソリューション!」
「●●●のオールインワンパッケージ!」

こうした謳い文句で宣伝されているものは大抵「型」です。
そして型を操作するためのサポートはするけれど、導入した顧客が望む効果を得るために、どのような考え方で以って、その型を操作・運用するかについては関与してきません。というか、できません。
できない理由は明白で、彼ら自身がそのツールを徹底的に使いこなして、業界や商材、人材など所与のリソースや条件が異なっても通用するような「素」を、個別事例から脱学習して普遍的な知になるまで練磨していないからです。
そうした型を売っている会社は、その販促手段としてセミナーを行いますが、これがひどい。
集客のためにバズワードを散りばめますが、参加してみるとそのプログラムはネット検索すれば出てくる情報と型の操作方法を紹介がほとんど。

一方、わかるの素があれば、自分たちの条件に合わせて、最適なツールを使いこなす(ツールに使われない。使いたいように使う)ことができます。

話を元に戻しますと、わかるも行き過ぎると、理屈だけがわかって手を動かさい頭でっかちになったり(それは真のわかるではないんですが)、それが固定概念になってしまい、偏見や思い込みになってしまう危険性もあります。
どちらの方が良い、優れているということではなく、バランスと言いますか、「できる」には「わかる」が内包されていた方が良く、また、わかるとできるを往還し続けることが重要だと考えます。
往還の中で自分ができた理由、わかった内容を練磨し、アップデートしていくことで、さらによくでき、わかっていくのだと思います。


この往還をどの程度の頻度で行っていくかは対象によって変わることや、常にそれを意識するのが難しいことは言うまでもありませんが、この「ワカモトデキカタ」という、胃もたれに効く薬と豚骨ラーメンの麺の硬さのような概念を頭の片隅に置いておくと、子育てにも仕事にも役立つのではないかと考える次第であります。

この「わかるの素、できるの型」の考えを、企業のセミナーやワークショップといったアウトプットに活かすための講座を、2017年6月に宣伝会議で実施しますので、ぜひお越しください。

『見込客を顧客に育成する セールスコンテンツ講座』
(※本講座は終了しました)


以上、親バカが最前線からお伝えしました。


関連ブログ:
『テンプレートの子どもと教育効果へのメリデメについて』