創造と想像の”のりしろ” ~子供のおもちゃの選び方~

子供にどんなおもちゃを買い与えればいいかというのは、子供が何歳になっても悩みのタネだと思いますが、娘の成長の節目節目でぼんやり考えていたことを総括して、とりあえずの指針を決めたのでメモっておきます。


去年、『子どもに完成品を与えることの良しあし』でも書いたのですが、娘はおもちゃとしてのおもちゃを与えなくても、その辺に落ちているものを見つけては、何かしらのモノに見立てて遊んでいました。

例えば、ミニマウスを聴診器に。


例えば、下の写真の「アーチ形の積木」を図書館のリーダーに見立てて図書館ごっこをしたり、
ぬいぐるみのトイレを使ったり。


ハンカチや手ぬぐいがあれば、ぬいぐるみの布団にしたり、三角状にたたんでサンドイッチにしたり。


こうした姿を幾度か見かけるにつれ、枠をはめすぎてはいけないというか、

「この玩具はこうして遊ぶもの」

といった情報がほぼほぼ送り込まれている既成の玩具に比べて、
子供の発想がその物に送り込まれるような自然物や半素材的なものを
子供時代は与えておいた方が良いのではないかと思うようになりました。

その余白、のりしろが見立てる力、想像力や工夫する力を養うような気がします。
(気がするだけなんですけれども)


少し脱線します。

ワークショップデザイナーのタキザワケイタさんに以前教えてもらったのですが、
ワークショップのプログラムでなにがしかのアイデアを紙に落とす際、白紙に書きましょうと言うのと、フレームがあって書く場所や書くモノゴトが決まっている方だと、そうしたやり方に慣れていない人からすると、後者の方が早いし楽で、楽にやれるから楽しく進むそうです。
でも、参加者の創造性に期待するというか、創造する過程を大切にすることが目的のワークショップの場合は、そうしたフレームはない方がいいそうなんです。

話を戻すと、そうした創造性には余白やのりしろが多分必要で、幼児期にはそうしたもののバランスを多めにしておいた方が良いのかなぁと思った次第です。


ちなみに、こうして色々な物を見立てて遊ぶ娘に、

「将来はデザイナーやな!」

と声をかけたところ、

「うん!ゲザイナーになるっ!」

と返されて、親バカから覚めた次第です。

以上、親バカが最前線からお伝えしました。

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