リアル「ミッケ!」をつくる

何か素晴らしいモノゴトを見聞きしたり、手先や身体を動かして体験したとして、それを実際にマネゴトからでも、小さくでもやってみるまでのハードルというのは、とても高い(溝が深い)です。

仮に、1.0が「読む、見る」だとして、2.0が「やってみる」とした時、1.0と2.0の間に橋をかけてあげる必要があります。

橋は本人が自分でかけられる場合もあるし、他者がかけてあげる場合もあります。

本来は、それをやってみたい!という抑えきれない思いによるものが一番だと思いますが、いきすぎないお膳立て(それをキッカケというのか、ヒントを与えるというのかはわかりませんが)もあっていいのではないかと思います。

それはさておき。

2017年6月~9月に、国立西洋美術館で「アルチンボルド展」が開催されていました。
知人のアトリエスタ、伊藤史子さんが親戚のお子さんを連れていった後、自宅でアンチンボルドピザをつくったのだと見せてくれました。

アンチンボルド展に行ったら、ふつうはその絵を描かせるように思います。

それを、アンチンボルドの人物像は野菜で構成されているから、実物の野菜を使い、それを食べられるピザにしたというのが本当に素晴らしいと感じました。

日頃、それが当たり前とされるリソースではなく、異なるリソースを使うことで、対象となるモノゴトを豊かな関係をむすぶ。それによって、モノゴトを多様にとらえる力や、創発する力を養うことができるのではないかと考えており、わが家もさっそくやってみようと思いました。

という訳でやってみたのが、人気絵本『ミッケ!』シリーズを、リアルにつくってみました。



『ミッケ』シリーズは、写真のなかに隠れている様々なものを見つけていく謎解き絵本で、糸井重里さんが翻訳を手掛けていることでも知られています。




ジオラマをつくる感覚といえばいいでしょうか。
ここまで精巧なものは私もアーネもつくれないので、庭に出ます。




シルバニアのおもちゃを置いて。








落ち葉や枝、小石などでカモフラージュしていきます。




一通り配置し終わったら、写真に撮ります。




こんな感じになります。



これを紙に貼って、謎解きの文章を書いていきます。

「ピクニックの後、わすれていったポットはどこにある?」

てな感じです。

これを休日にアーネやジージョとつくり、ママに見せて謎解きをしてもらうという遊び。

子どもたちはけっこう飽きずに取り組んで、出来上がった後も謎解きの楽しみがあるので、長く楽しめてお勧めです。ベランダの植木鉢などでも十分やれます。

ただ、この三連休は猛暑日ですので、屋外で行うのには十分注意なさって下さい。

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