オープンキッチンは子どもへのガミガミ・小言を増やしている説

これまでのアパートは居間に背を向けて台所に立っていたのが、引っ越してからオープンキッチンになった。
オープンキッチンからは5才と1才の様子がよく見え、特に1才児に目が行き届くので安心感がある。

ところで、5才になる娘は、狭かった部屋から広い部屋になったことや、これまでなかった設備があることが珍しかったり嬉しかったりするのか、ちょっと落ち着きがないように感じる。

スイッチをカチカチカチカチやっていたら、「カチカチしない!」。

ソファの上でボンボンボンボンやっていたら、「ボンボンしない!」。

あれしないで、これしちゃダメ、ばかり言っている気がする。

休日オープンキッチンに立って洗い物をしていた時、娘たちの様子を見て、ふと思った。


“よく見える”というのは、良いこととは言い切れないんじゃないか。


安全を最優先する0~1才児はともかく、ほうっておいても一人で遊べ、ある程度安全だと思える年齢になったらば、そんなに見えていなくてもいい。

よく見えてしまうと、ちょっとしたことでも目についてしまう。
その分、小言の回数も増えてしまう。

子どもにとっても、うっとうしいに違いない。
よくセールスフォースやその他もろもろの営業管理ツールでしばられるのを嫌がる営業パースンがいるが、あれと同じようなもんじゃないか。

といった話を父にすると、

「だいたい子どもというものは、親の目が届かないところで育っていくんです」

という河合隼雄さんの言葉を教えてくれた。
ついでに、

「昔は子どもは3人いたら、一人は両親の目から逃げられるから、3人いたらよい」

なんてたとえ話があったことも教えてくれた。

看過できぬことを見ないのは問題だが、少々のことは見えてしまっても、口にチャックしたり、ここまでは言わなくていいというモノサシを自分の中に持たなあかんな、と思った。
(それは、見えてしまった者には、とてもとても難しいのだけど)


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