4歳のひらがの書き方から学ぶ、作り手と使い手のメンタルモデルの乖離

先日、4歳娘とお絵かきしている時に、なんでか忘れましたが「ぶどう」という字を書いてみよかという話になりました。

娘はまだひらがなを書けないので、私が点線で「ぶどう」と書いて、それをなぞらせました。

ちなみに、右下は娘が書いたぶどうの絵

で、「ど」の字をなぞった時、こちらが思いもしない書き順をしたのです。


正しい書き順は以下のように、「と」の「‵」の部分を先に書きますよね。


それが娘の場合「‵」で止まらず、クイッとV字を描いてフェイダウェイしていったのです。


これは私が書いた点線間にひらきがあったために起こったことかも知れませんが、この娘の書き方は一つのことを私に教えてくれます。


私は新サービスのプロマネをしておりますが、Webサービスやアプリなどの場合ユーザーマニュアルを作ります。
そうした時、ついついメーカー側の常識で作ってしまい、後で作りなおすということがあります。

また、サービスやプロダクトの開発当初はその機能に習熟していない人間でも、プロジェクトに関わっていると使い方などを覚えてしまうものです。

作り手の「これならできるだろう」というメンタルモデルと、使い手のメンタルモデルにズレがあることを忘れてしまうのですね。


私が娘に「と」の字の正しい書き方を教えるには、「点線で字を書く」だけではなく、その書き順とひと筆でどこまで書くかを示すことが必要だったわけです。


ちなみに、教師をしていた私の父が、定年後インドネシア人に日本語を教えているのですが、同じような経験をしたそうです。
で、正しい書き順を覚えると、字が美しく書けるようになるんだとか。
私も娘を異国の人間だと思って、接していきたいと思います(違。

以上、親バカが最前線からお伝えしました。

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