イヤイヤ期には「ごっこ遊び」を。

いやー、2才を迎える少し前あたりから出はじめた娘のイヤイヤ期。自分なりに対策方法を編み出して効果があったので余裕をかましていたら、さらにイヤイヤがパワーアップして参りました。
これまでのイヤイヤに加えて泣く。怒る。叫ぶ。叩く。
まるでフリーザ様が第一形態から第四形態に進化したようです。

今なおたいへん苦戦を強いられている中ですが、効果が認められた方法がありましたのでご紹介したいと思います。



■看護師になった途端にギャン泣きが止まる。

それはまさに怪我の功名。
先月軟式野球に参加した時、右目にボールを受け青アザを作り、目の血管を傷つけるなどした結果、氷嚢をあてて眼圧を下げたり、4本もの目薬を1日3回ささなければならなくなりました。

この氷嚢や色とりどりの小さな袋と容器が珍しかったのか、私が手当てをしていると、「パパやってあげよっか?」とやって来て、氷嚢をもって目に当ててくれたり、袋から目薬を取り出してキャップを外してくれたりします。
こうした行為をしている時の娘に、
「●●●(娘の名前)看護師さん、ありがとね」等と声をかけると、「どういたしまして!」と嬉しそうに答えます。

それ以降、 イヤイヤや自分の思い通りにならない事があってギャン泣きすることがあっても、

「かんごふさーん、めぐすりおねがいしまーす」

と呼ぶと、ギャン泣きがケロッと止まり、「はーい!」と黄色い返事をして目薬の準備をしてくれるのです。

目薬は1本さす毎に5分以上間隔をあけなければならないのですが、娘は自分の感覚で「もう5ふんたったよ」と目薬をさして10秒後くらいに次の目薬のキャップをあけてくれます。

このまこと甲斐甲斐しく、自ら進んで行動する「ごっこ遊び」という習性を、普段娘がやりたがらない歯磨き、寝かしつけ、後片付けなどに応用できないものでしょうか?


■子供はなぜ「ごっこ遊び」が好きなの?


子どもは元来「ごっこ遊び」が好きなようですが、なぜ「ごっこ遊び」を好きになるのでしょう。
先日も『友達とよくする遊びは『ごっこ遊び』が第 1 位!』という調査結果が出ていましたが、「役割」を与えられることの嬉しさながあるのか、誰かの真似事を演じるのが楽しいのか。

それとも、ごっこ遊びとは関係なく、人には誰かの世話をやきたいという先天的な欲求があるのでしょうか?

アリストテレスは『詩学』の中でこのように述べています。
模倣するということは、人間にとって子どもの時分から本然に備わっている。 ・・・(中略)・・・ 同時に、人間すべてが模倣されたる物に悦びを感ずるということも、また人間の本然である。
アリストテレスが言うように、私たちにはいつもの自分と違う人間になってみたいという願望があり、「自己」 という人格から離れて自由に (他の人格に) なりたいという気持ちがあるのかも知れません。

というわけで、娘が嫌いな歯磨き、寝かしつけ、おもちゃの後片付けに「ごっこ遊び」を適用すべく、関連する職業とシチュエーションを考えてみました。

まず、歯磨き。

ここは歯医者さんを使いたいところですが、そもそも娘は歯医者に行ったことが1度しかないので、歯医者さんごっこが通じません。
歯ブラシをモップ等に見立てて、保育園のプールを掃除する年長さんクラスのお兄ちゃん、お姉ちゃんになったつもりで、「おくちプールをシャカシャカみがこう!」という感じで誘ってみたいと思います。


寝かしつけは、、、なんだろうなぁ。。

「眠れる森の美女」でも読ませて、眠れる森の美女ごっこをして、錘でひとつきしたら眠るよう仕込めば良いでしょうか。
楽しくなってますます寝なくなりそうな気がしてなりません!


後片付けは、本なら図書館員さんで良いのですが、おもちゃとなるとおもちゃ屋さんにあまり行ったことがないので通用しません。
そこで、清掃車もいいのですが、なぜか黄色い重機が好きな娘に、両腕をくっつけた姿をショベルカーに見立てて片づけに誘えば、腕一杯におもちゃを乗せて喜んで片付けそうな気がします。


ごっこ遊びには、対象となる職業やそこで使用する物に子ども自身が強いイメージを抱いていなければ成り立ちませんので、お出かけの際にはネタを探しておけると良いかも知れません。

みなさんの健闘をお祈りいたします!



■余談だが
そんな娘の一番のお気に入りは「メロンパンマンちゃん」で、メロンパンマンちゃんだと1人でトイレに行けたり、ご飯を残さず食べられたりするのだそうだが、都合が悪いと、「メロンパンマンちゃんの赤ちゃんなの」とか方便して、まこと手ごわい。。


イヤイヤ期関連の記事はコチラもどうぞ:
『イヤイヤ期から逃げずに向き合う10の方法』
『白鵬関から学ぶ、「イヤイヤ期&自分で期」への対処法』

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