Re歴書 ~これからの履歴書フォーマットについて

プロボノに代表されるように、社会人が自分のスキルを地域社会やNPO、ボランティア団体に提供する動きがここ数年で目立つようになってきました。

こうした動きが活発になっていく中で、これからの履歴書フォーマットは変わるだろうなぁと漠然と思っています。


これまでの履歴書は大きく2つに分かれていました。
学歴、職歴をいつ入り出たかという欄と、資格や趣味、特技などを書く欄。

で、キャリアを重ねると別途職務経歴書を用意する訳ですが、プロボノのように自分のスキルを活かすプロジェクトに若いうちから関わり、その期間も長くなっていれば、それは立派な仕事体験だと言えるのではないでしょうか。

しかもその活動はプロボノであれば本業の仕事がある傍ら行うものですから、これまでの履歴書フォーマットにある「学歴、職歴欄」ではラインが一本足りないのです。

パラレルに行っている活動であれば、もう一本要る。


私自身で言えば、全然お金にならなかった杉並区からの委託事業『学校教育コーディネーター』は、アルバイト、求人広告営業の正社員、個人事業主、会社設立と並行し、足かけ6年間行ってきました。
独立してベンチャー企業を創業した時も、並行して防災アプリを作ったり、サラリーマンに戻って以降も、離乳食を定期販売する地域活性事業を立ち上げたりしていて、縦一列の履歴書では書きにくいのです。

なんていう事を知人のGさんとランチしながら話をしていた時、Gさんが

「これからはデザイナーじゃなくても、ポートフォリオを持つんでしょうね」

という事を言いました。

デザイナーのポートフォリオというと、デザイナーがそのスキルを活かして見るも鮮やかで素敵な「作品集」を思い浮かべるのですけど、そうした枠に捉われない、プロボノのような活動も含めた自らの仕事体験をまとめたものが作られるようになってくるのではないでしょうか。

文字ベースであれば現行の職務経歴書でも良いのでしょうが、関わったプロジェクトの画像など、もっとビジュアル要素が入った方が楽しいし、説得力が出てくる感じがします。


そんなこんなで、パラレルなキャリアを表現するためのこれからの履歴書案を、二つ作ってみました。


(1)複数タイムライン型


正社員とそれ以外の職歴を記入できるように、タイムラインを2本以上設けたフォーマット。
手書きする場合はアイコンやキャプチャは貼りつけられないので無視して下さい。


(2)プロジェクト型


「どこで仕事をしてきたか」よりも、「どんな仕事をしてきたか」を伝えるためのフォーマット。職歴は左下にミニマムにまとめ、真ん中のグレー部分にプロジェクトの概要を記入する。


まぁ、こんなフォーマットが受け入れられるかはわからないですが、3歳になった私の娘が履歴書を書くようになる頃、履歴書のデザインはどうなっているんでしょうね?

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